こんにちは、Kジローです!株投資をしている方であれば、一度は四季報を目にしたことがあるんではないでしょうか?
そこで今回はこんな人に向けて、優良株の探し方について詳しく解説していきます!
- 何を見たら良いのかサッパリ
- 優良株を見つけたい
- 四季報で企業分析が出来る様になりたい
四季報の活用ポイントを解説した記事は【第1弾~】順番に作成しています。
前回の【第3弾】記事を見逃した方はこちらからどうぞ♪
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目次
四季報では配当も独自予想
業績に応じて増配する会社が増えています。四季報の独自予想を見れば株主に対する還元姿勢が分ります。
中長期保有の投資家が重視する指標
配当に関するデータは【業績】の
・一株配
・配当
上記、二ヶ所があります。
『一株配』…過去の実績、今期・来期の通期予想(年額)、第2四半期の過去一期分の実績と今期予想を掲載。
『一株益』同様、株式分割・併合があった場合は増減を時系列で比較できるように、その影響を調整した数字を、記載。
(例)前期10円配
→今期初1株を2株へ株式分割した場合
→5円配を実施すると
=前期に一株持っていた株主が今期も10円(5円×2株)受け取れる
この場合、今期予想を5円配にすると同時に、株式分割を遡り、修正して前期の10円を5円と掲載します。
調整したときは、当該決算期の右に※をつけます。
それに対し『配当』は株式分割などによる調整を行わず、基準年月時点で1株に対し、実際に受け取ることができた、もしくはできると予想する配当金の実際の金額を掲載しています。
先ほどの例であれば、
・前期10円
・今期5円
のまま掲載します。
配当は個人だけでなく、機関投資家を含め、長期保有の投資家が重視する指標です。
よほど成長期待の高い会社でなければ、無配株が続くと予想される会社はファンドには組み入れません。
会社の成長初期は、資金需要が旺盛のため、資金を配当に回すより、再投資に回す方が有効なケースはあります。
それが徐々に安定成長期に入るに従い、配当政策を変えていくのです。
配当は会社の成長段階について、経営者の意思を確認する指標ともいえます。
よい見出しと悪い見出しの見分け方
会社の勢いを示す見出しをピックアップすれば、好業績の会社を先取りできます。
業績欄の記事で予想の根拠を説明
四季報の記事は今期(来期)の業績動向についてまとめた、
・前半の『業績欄』
・後半の『材料欄』
上記二点で記事が構成されています。
四季報は文字数が限られたスペースに多くの情報を盛り込むため、独特の言葉が登場します。
業績欄の見出しは標準化されたルールがあり、特に会社の業績動向をコンパクトに言い表す、業績欄の要点とも言えます。
業績欄の見出しの評価基準
『業績欄』の見出しは原則、
・今期業績(一期目予想)
・期末が近い場合は、来期業績
以上を対象にしています。
(例)毎年3月中旬に発売される『春号』3月期決算の場合
→→来3月期が対象
業績欄の見出しは、大きく2つの評価基準があります。
・第1に過去実績との比較
・第2に四季報前号との比較
【第1の過去実績との比較による見出しの代表例】
『増益』『連続増益』『減益』『小幅減益』など、前期実績と比較して増えるか、減るか
【第2の四季報前号との比較による見出しの代表例】
『増額』『大幅増額』『減額』『大幅減額』など、3か月前に発売された、前号予想と比べ、増えているか、減っているか
(注)あくまで四季報予想の前号比増減
配当の増減も大きなトピックスであり、配当予想に変化があるときは、『配当を対象にした見出し』をつける場合もあります。
程度に応じて表現に工夫
四季報では、『増益』『減益』といっても程度に差がある為、トレンドが明確に伝わるよう、見出しの表現を工夫しています。
(例)
・『伸び盛り』『右肩上がり』…業績の勢いが継続中
・『再加速』…利益の伸びが踊場を迎えていた後、再び勢いが強まりそうな局面
・『半歩前進』…しばらく苦戦が続いていたところ今期は小幅増益になりそうな時
・『息吹き返す』…利益が黒字化する時
・『改革半ば』…人員削減や外注費削減などリストラを進めていても赤字が続く時
・『裏目』…受注は増えているのに外注費も増え、横ばいにとどまってしまう時
【増額】についても程度に応じて
『増益幅拡大』『上振れ』『上方修正』『一転黒字』『減益幅縮小』
【減額】についても
『減益幅拡大』『下振れ』『下方修正』『一転赤字』『増益幅縮小』
四季報を長年使いこなしている投資家は最新号発表当日に
・『絶好調』『飛躍』『最高益』
などの銘柄をピックアップする人もいます。見出しを活用し、会社の返信を先取りしましょう。
業績欄で質のチェック
増益、黒字が継続的なものか、減益、赤字が将来復活する見込みなのか企業業績の機微を読み取りましょう。
業績予想は内容の吟味
四季報の業績欄では、進行中の決算期、ないしは翌期の業績予想の根拠を説明します。そこには、以下の内容を重要性に応じてまとめています。
①主要セグメントごとの売上高、営業利益の状況
②販売費、一般管理費などコスト要因の増減に伴う営業利益の変化
③利息、配当収入、為替差益の増減に伴う経常利益の変化
④有価証券や土地売却損益などの増減に伴う純利益の変化
⑤配当の増減
会社分析をする時、単に『増益』言っても、
・事業セグメントのどの事業か
・どの商品がけん引役なのか
上記内容によって、今後の成長性は違ってきます。
主要セグメントでない事業が伸びて業績を押し上げても一過性の好調で終わってしまう可能性があります。
売り上げが伸びず、人件費削減や拠点統廃合など合理化により利益を絞り出す減量経営を続けていけば縮小均衡に陥ってしまう恐れもあります。
過去最高の純利益を更新した場合、見出しや本文記事は
・最高益
・更新
などと強調します。
しかし、土地売却益の計上など一過性の要因による最高益更新であれば、業績欄で強調しません。
何が赤字の原因なのか
赤字の状況は発生した段階に応じて捉え方が違います。
【売上総利益の段階】…相当深刻。販売費・一般管理費を控除していない初期的な利益。
この段階で赤字であれば『元本割れ』の状態のため、業態転換が必要なレベル。
【営業利益が赤字の場合】…深刻。営業利益は会社の財務体質を考慮しない『真の実力』を表す。
これが赤字の場合、ビジネスモデルが限界で『稼ぐ力』が衰えている可能性がある。
【営業利益は黒字・経常利益が赤字】…営業外費用が重荷になっている。代表的なものは、
・借入金などにかかる支払利息…金利上昇は懸念材料
・為替の変動に伴う為替差損…為替変動の影響を受けやすいことに注意
・持分法投資損失…関連会社が問題化してないか点検
それぞれ会社が、財務体質強化や為替対策、グループ会社再建に対して、どういう施策を講じるかが、焦点になっています。
赤字や減益も全てが悪ではない
純利益が赤字の場合、過去の膿を一気に出したようなものであれば、逆に将来の損益はプラスに働きます。
《例》減損会計に伴う赤字
減損会計の適用は目先の収益はマイナスに響きますが、減損会計を適用した資産の簿価は切り下がる。
そのため、その資産の減価償却費は減少し、仮に資産を売却する場合も売却損益は改善に向かうことがわかる。
《例》含み損を抱えた土地や投資有価証券を売却して売却損を出した場合
将来の損失要因を早めに処理して貸借対照表のスリム化を進めたという意味で前向きに捉える事ができる。
《例》減益の場合
・前向きな内容
→→積極的な先行投資による、減価償却費の増加などが要因
・悪い内容
→→再建の手立てがなくダウントレンドが続いているケース
こうした変化まで読み込んでおけば、近々黒字に転換するような復活企業をいち早く見つけることが可能になります。
まとめ
いかがでしたか?【第3弾】【第4弾】に渡り、『儲かっている会社はどう探すのか』について、記事にさせていただきました。
一見、悪い内容に見えて、実は前向きな場合であったり四季報を使って会社の中身が見えるようなると、投資先を探すのも楽しくなると思います。
次回より『将来性のある会社はどう探すのか』について、書いていくので是非ご覧ください♪